本展の会場 両足院(建仁寺内)は、通常非公開の臨済宗建仁寺派の禅寺。
禅と聞くと、「無になる」ということが思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
実は、禅における「無」は「何も考えないこと」や「心を空っぽにすること」ではありません。
“内と外”や“自と他”の境界線を無くすという意味での「無」なのだそうです。
そこで本展では、境界線、つまり何かと何かの「間」に着目し、その間を抜くことで「無」に繋がることを目指しました。
隙間時間を「無駄な時間・非効率な時間」と捉え、一秒でも間を埋めることに追われている私達。
ZOOMやclubhouseなど、ツールが発達すればするほど、その流れは駆り立てられ、加速しているように感じます。
しかし、本来テクノロジーの発達や効率化は、「ゆとり」や「豊かさ」をもたらすためだったはず。
本展では「ただ只管に作品、禅寺と向き合う時間」を提案することで、
ご来場の皆様に、いつも埋めている「間」を抜く時間を過ごして頂ければと考えています。
ところで、この「作品・禅寺と只管に向き合う鑑賞体験」は本当に「間を抜いている」のでしょうか。
もしかしたら この鑑賞時間もやはり「間を埋めている」のかもしれません。
そこで、展覧会タイトルを「間をぬく、或いは」としました。
禅寺での「間を抜く」体験を、ご来場の皆様はどう感じ、どう消化されるでしょうか。
ARTIST
様々なジャンルの5名のアーティストが禅寺を会場に作品展示を行います。
※ 出展作家・作品は変更となる可能性があります。
禅体験監修:伊藤 東凌
両足院 副住職
禅が育む美と叡知の探求プロジェクト「是是XEXE」を主宰する。
田畑、食、庭園、建築、サウナ、セルフケア、レジデンス、埋葬、循環などを再構築して“質”を取り戻す集落としての寺を設計中。
2020年4月オンライン坐禅会「雲是UnXe」を立ち上げ、7月禅瞑想アプリ「InTrip」をリリース。 現在、移動式お寺「浮雲」を開発している。
ACCSESS
〒605-0811 京都府京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591
京阪「祇園四条」駅下車、徒歩7分
阪急「河原町」駅下車、徒歩10分
※ 本展に関するお問合せは、両足院ではなく
当事務局(gendaiarttodeauhi@gmail.com)までご連絡ください。